「あたりまえ」の欠如ある「こども食堂」での話。 今日は鍋にしようと、大人たちが鍋料理をつくり、子どもたちと食べた。 高校生の女の子が「みんなで鍋をつつくって、本当にあるんだね」と言った。 彼女には、その経験がなかった。みんなで鍋をつつくというのは、テレビの中でだけ起こっているフィクションの世界の話だと思っていた。スーパーマンが空を飛ぶように。 同様の話を、よく聞く。 大学生のボランティアに会った中3生が「大学生って、本当にいるんだね」と言った。簡単なクリスマスパーティをしたら「これって現実なのかなぁ」と驚いた。中3生でも「偏差値」という言葉を知らない。高校生でもテストで先生を呼び止めて「『氏名』ってなんて読むの?」と聞く。 「あたりまえ」の経験や知識が欠如してしまっている子どもたちが増えている。 この子たちが世の中を回すようになったとき、世の中はどうなるんだろうか。 広くて深い、子どもの貧