大阪府八尾市の老舗せっけんメーカー、木村石鹸工業は、2019年12月にヘアケア商品を新発売した。認知拡大を目指し、広告を出稿したのはInstagramやTwitterだ。その結果、売り上げは3倍に増加した。消費者の心を動かしたのは、内容の「正直さ」だった。 木村石鹸工業(大阪府八尾市)に、2019年に中途で入社したばかりの広報・マーケティング担当、鹿嶋友莉江氏は困っていた。 <前回(第3回)はこちら> 同社は、せっけんメーカーとして初のヘアケア商品「12/JU-NI(ジューニ)シャンプー&コンディショナー」を開発。19年12月に開始したクラウドファンディングでの先行発売では、目標金額30万円を大きく上回る510万円の支援金が集まったが、その後、売り上げは伸び悩んでいた。 「商品の知名度もブランドの知名度もない。さらにジューニ シャンプーは、ターゲットやコンセプトありきで開発した商品ではなく
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