チュニジア国境に現れた反政府軍の四輪駆動車にはほんのわずかだが、チュニジアの協力者にもらったフランスパンとヨーグルトが載っていた=リビア北西部ナルート近郊のチュニジア国境付近で2011年3月10日、藤原章生撮影 町の中心では、カダフィ大佐の「緑の書」の大きなコンクリート製の模型がたたき壊され、「解放区」という走り書きがあった。右後方のビルの壁では大佐とその息子の肖像がはがされた後の鉄枠が外されていた=リビア北西部ナルートで2011年3月10日、藤原章生撮影 【ナルート(リビア北西部)藤原章生】最高指導者カダフィ大佐の支配が堅固と言われるリビア北西部。日没後、砂利交じりの砂漠に立つと、地平線の向こうから約束通り旧式の四輪駆動車がやってきた。乗っていたのは、すそまである民族衣装を着たアラブ系とアフリカ系の40代後半の男2人だ。荷台に乗り込むと、男たちは「ヤッラ(行こう)」と声を上げ、カダフィ政