Ye(カニエ・ウェスト)。後ろに写るのは、妻のビアンカ・センソリ。写真:REX/アフロ ■2013年にはアートだったブラック・クランズ(KKK) Ye(カニエ・ウェスト)について、もはや音楽ではなく、彼の暴挙によって知る人の方が多くなってしまった気がする。2025年2月に、ほとんど全裸のような出立ちの妻ビアンカ・センソーリと共にグラミー賞のレッドカーペットに登場したことは、Yeの音楽を聴いたことがない人まで知るゴシップニュースになった。またここ数年の欧米メディアのYeに関するニュースは、音楽よりも彼の反ユダヤ主義発言とそのバックラッシュに関するものばかりだ。 ナチズムに近づいた大物アーティストは、Ye以前にも存在していた。1970年代、キリスト教福音派に接近していた頃のボブ・ディランは、自分自身もユダヤの出自であるにもかかわらずステージ上でユダヤ人を呪ったことがあった。また同じく70年代の

