2012/5/219:34 オランド政権の左派性とは 吉田徹 フランスは5月に新しい大統領を迎えた。第五共和制の第7代目の大統領となったフランソワ・オランドの名はこれまで国際的にさほど知られておらず、国内でも1年前まで大統領になるとは予想されていなかった。政治でも経済でも、「ノービス」は何時も警戒感を呼び起こす。 では、オバマ大統領がそうだったように「彗星のごとく」政界に表れたかといえば、氏はすでに最大野党・社会党の第一書記を10年以上に渡って務めてきたから、必ずしもそうではない。この「未知」と「既視感」がオランド大統領のこれからの内政・外交のパラメーターとなる。 「シノドス・ジャーナル」ではやや異質ながらも、以下では大きな波乱要因とされているオランド新政権の「これから」を占ってみよう。 ■堅実な改革主義者 それまで大統領府でミッテランの大統領補佐官と閣僚官房長を務めていたオランドが政界入