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ブックマーク / honz.jp (9)

  • 『寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」』諸行無常の響きあり - HONZ

    今、日全国には77,000にも及ぶ寺院が存在するという。コンビニの数が52,380店というから、その多さに驚かれる方も多いだろう。だがもっと驚くのは77,000のうち、住職がいない無従寺院の数が20,000を上回るという現実である。 昨年「地方消滅」という言葉が、世間を賑わせた。2040年までに人口が急減し、896もの自治体に消滅の可能性があると報じられている。この地方の人口問題はまだ警鐘が鳴らされている段階にすぎないのだが、寺院の問題は既に消滅期へと突入しているのである。 書は、そんな寺院の未来、現在、そしてターニングポイントとなった過去までを連ねた一冊である。著者は、僧侶の資格を保持する経済記者。消えゆくものを見える化するために全国津々浦々を回り、情報を足で稼ぐ必要があった。北海道、鹿児島から、離島や被災地まで。その取材量が、まさに圧巻である。 限界集落とも呼ばれる過疎の村。その多

    『寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」』諸行無常の響きあり - HONZ
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    colo_t 2022/03/30
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第8話後編 2018年09月21日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった…「ミヤコ怪談」はメディ...

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    colo_t 2015/11/08
  • 『さいごの色街 飛田』文庫解説 by 桜木紫乃 - HONZ

    井上理津子さんは、「目と耳と魂のひと」だ。 その目で見てその耳で聞き、その魂で書く。井上さんは女一生の仕事として、最後に残るのは書き手の「人柄」という恐ろしいジャンルを選んだ。 井上さんの文章は構えがない。「よし、行くぞ」の前に走り出しているので、構えている暇がないのだ。敵が構えている間に斬っている。相手は斬られていることにも気づかないかもしれない。いや、斬ってる人も、自分の興味が刃だと気づいてないのではないか。まるで居合抜きのような気配を漂わせながら、しかし彼女は途中何度も、自分の取材方法に悔いを挟み込む。最後まで走って残る「悔い」ではない。走りながらつまずきながら、更に走るためのエネルギーとしての「悔い」だ。 井上さんはこれをオリジナルの文章芸としてさらけ出してしまう。ゆえに書き手と読者が、同じ視線の高さで取材対象を見つめることになる。書き手の体を巡っている血が書かせているのかもしれ

    『さいごの色街 飛田』文庫解説 by 桜木紫乃 - HONZ
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    colo_t 2015/02/05
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    シリアスとギャグのバランスが絶妙な『銀魂』面白さと入りやすさはど... 2018年09月27日 ギャグが好きな人、思いっきり笑いたい人は、シリアス長編エピソードの間に挟まれるギャグ編がオススメ。私は読者投票によるキャラクターランキングの結果発表後、ランキング結果を変えようとするキャラクター...

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    colo_t 2014/11/24
  • 伝承こそが真の遺産『白神山地マタギ伝』 - HONZ

    青森と秋田の県境に位置する白神山地。「秘境」と称されることも少なくないこの地域には、古くからマタギの集落が根付いていたが、約20年前にはそれらの文化は消滅してしまった。書でスポットの当てられる、青森県西目屋村に受け継がれてきた「目屋のマタギ」も例外ではない。マタギの中でリーダーのことを指す、「シカリ」として知れ渡っていた鈴木忠勝というマタギを最後に、目屋マタギの伝承も途絶えてしまったという。 書は生前の鈴木忠勝と懇意だった著者が、彼から聞いた話を元に実地調査し、西目屋を含む白神山地周辺のマタギの歴史を辿った収穫がまとめられたものだ。著者は以前から白神山地やマタギに関する著作を何冊も出している、地元青森出身の登山家である。 ところで、ここまで平然と、マタギ、マタギ、と書いてきたが、何をもってマタギといえるのかは結構あやふやだ。一応、高校まで10年以上は秋田に住んでいた身だが、「狩りなど山

    伝承こそが真の遺産『白神山地マタギ伝』 - HONZ
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    colo_t 2014/09/19
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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    colo_t 2014/06/14
  • そうだ、京都、まわろう。『京都の平熱』 - HONZ

    バスに乗ってまわると、京都はいいよ。 友人にそう教えてもらったことがある。歩くには広すぎる。地下鉄では、景色も見えないし、寄り道もしにくい。タクシーでは、お財布具合もあるけれど、運転手さんに気を遣ってしまうしね。バスだと、勝手に動いてくれる割には、自由でしょう? 友人はそんなことを言っていたが、数も多い京都の市バスは確かに便利だ。そんな背景もあるのか、書の案内人、鷲田先生(なんとなく、先生と呼ぶのがしっくりとくる)は、206番のバスに私たちを乗せる。 京都駅から、七条通を東進、東大路を祗園へ、岡崎、百万遍を通り、高野を経て北山通を、下鴨、紫野へと西に進み、千通を下がり、大宮通へ、そして島原や西願寺を越えたところで再び駅へ、とぐるり京都の街の中心部を東回りで周回するバス。地区ごとにブーッと押してバスを降り、ああだこうだとおっしゃるエッセイの体裁なのである。 京都を案内するは数多い。

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    colo_t 2013/06/11
  • ”史上最強の女犯罪者” 『別海から来た女』 - HONZ

    「これは、私の書いた『東電OL殺人事件』を超える事件だ」と帯に書く佐野眞一、怒りに燃えた渾身の一冊である。その怒りが読む側にもひしひしと伝わってくる、死刑判決も記憶に新しい「首都圏連続不審死事件」、毒婦・木嶋佳苗についてのである。ワイドショー的事件はけっして嫌いではない。しかし、この事件だけは、何故か見聞きするのが忌まわしいような気がして避けていた。しかし、佐野眞一が書いたというので、このを買った。読み終えて、能的に避けたいと思った理由がわかったような気がしている。 佐野眞一のファンである。正力松太郎を描いた『巨怪伝』以来、ほとんど読んでいる。なかでも気に入っているのは、ダイエーの創業者・中内 功を描いた『カリスマ』。中内は、復員後の昭和32年、大阪市旭区千林に主婦の店・ダイエーを開業した。佐野に場末といわしめるその街に、同じ年、私も生まれた。日でいちばん物価が安いといわれていた千

    ”史上最強の女犯罪者” 『別海から来た女』 - HONZ
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    colo_t 2012/06/25
  • 『銀輪の巨人』 新刊超速レビュー - HONZ

    著者は朝日新聞国際部デスク。社会部、厦門大学客員研究員、イラク・アフガンでの戦場取材、台湾支局長などを歴任したいわば非ビジネス分野のエキスパートだ。そのような現役記者が著した書は事実とインタビューにこだわった、読み物風に仕上がっているビジネス書だ。経営学特有の流行り言葉の乱発や無理なこじつけもなく清々しい。 かつて世界一の自転車輸出国であった日が凋落し、中国台湾が台頭しはじめたのは20年前からだ。しかし、中国はともかく、台湾は安モノを作ることで日を追い込んだわけではない。日自転車の平均輸出単価は1990年には4万円を超えていた。ところが2000年になると2万円を割り込み、2010年には1万円まで落ち込んでいる。いっぽう、台湾の平均輸出単価は2002年には124ドルだったが、2011年には380ドルに上昇しているのだ。日は量販店対応の安モノしか作れなくなっているのだ。家電業界で

    『銀輪の巨人』 新刊超速レビュー - HONZ
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    colo_t 2012/06/06
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