全国医学部長病院長会議(会長=荒川哲男・大阪市立大医学部長)は29日の記者会見で、医療安全管理体制の不備で死亡事例が生じるなど、大学附属病院での不祥事が相次いでいることを受け、医療安全管理体制のガバナンス強化を会員大学に求める緊急声明を公表した。同会議はまた、厚生労働省が6月から実施する特定機能病院の集中検査について、同省の「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース」の会合で検討している検査事項がまとまった時点で、見解を示す方針も明らかにした。【君塚靖】 この声明は、同会議が同日に開催した総会で承認された。医療安全管理体制の不備による死亡事例も、医師が指定医資格を不正に取得した事例も、それぞれが共通して医師としての職業倫理が欠如していたとの認識から、声明には、医師としての職業倫理に基づく診療業務の再点検を実施するよう求める一文も盛り込んだ。医療安全管理体制については、「ガバナン