6年前、東京のビルで、男性がエスカレーターの手すりに触れて体が持ち上げられ、下の階に転落して死亡した事故について、原因などを調査していた消費者庁の安全調査委員会、いわゆる消費者事故調は、エスカレーターの手すりに潜む危険性を指摘し、国土交通省に対して、安全対策を求める最終報告をまとめました。 それによりますと、今回の事故は、思いもよらず手すりに触れた男性が体を持ち上げられ、体勢を立て直せないまま転落したとみられるとしています。そして、コンピューター上でシミュレーションを繰り返した結果、エスカレーターの手すりには、人を持ち上げる危険性があると指摘しています。 また、平成8年以降、エスカレーターでの転落事故が全国で13件発生して、5人が死亡していることが分かり、その多くが側面からの転落で重大な結果につながりやすいとしています。 そのうえで、エスカレーターの手すりに潜む危険性を指摘し、国土交通省に