愛媛県立の病院で、2016年度の1年間に計1777時間の時間外労働をした勤務医がいたことが2日、毎日新聞の情報公開請求で分かった。県立4病院の勤務医計269人のうち、約8割の210人が、労使で取り決めた上限(年360時間)を超える時間外労働をし、1割超の36人は「過労死ライン(月80時間)超」が常態化しているといえる年1000時間を超えていた。勤務医の長時間労働を巡っては、香川県立の病院の医師が16年度に年2258時間の残業をしていたことが判明しており、改めて過酷な医療現場の実態が浮き彫りとなった。 情報公開請求に対し、愛媛県が、中央(松山市)▽今治(今治市)▽南宇和(愛南町)▽新居浜(新居浜市)--の県立4病院で働く勤務医の時間外労働の状況が分かる文書を開示した。