深夜、やる事がなかった僕はTVの砂嵐を見つめていました。画面に白い点が多数ランダムにポツポツと現れていました。ザーザーっと何かが吹き荒れる音がスピーカーから聞こえました。やる事がなかったので何時間でも見続けていました。すると、画面の右隅に緑の星型の塊が表れては消え、現れては消えました。それが数回ほど起きた時、僕の横にダンボールを被ったダンボール兄さんがいました。ダンボール兄さんは、「池に落ちた蝶は哀れだね」と僕に向かって言いました。僕は、「そうだね、鯉王の餌になるしかなんだからね」と言い返すと、ダンボール兄さんは「違うよ、他の蝶に笑われるからだよ」と言いました。僕は、このダンボール兄さんの言っている事に何故か無性に腹が立ってきたので、「違うよ、隆志君は勝手に落ちたんだよ」と罵声を飛ばし、部屋を出ました。 部屋を出ると、そこは三年前に勤めていた会社の休憩室で、後輩の宮村君が木製の馬頭観音を金