映画のタイトルが「湯道」なのでお作法の話かと思われるかも知れないが、家族だから、家族ゆえに、家族なんだという家族をテーマにした物語が散りばめられている娯楽映画である。 下町の銭湯が舞台で、実家の銭湯を継ごうとする弟、濱田岳と実家の銭湯をたたみ、マンションにして家賃収入を得ようとする兄、生田斗真。 仲の悪い兄弟の間でその関係を取り持つのが、銭湯で住み込みのアルバイトとして働く今どき珍しい銭湯愛に満ちた橋本環奈。 実家の様々な場所に残された父親の銭湯に対する思い、家族に対する思いに気付く度に、本当にこの銭湯を無くしていいものかと考え始める兄、生田斗真に対し、弟である濱田岳は将来先細りしていくお客という現実に目を向け、生活のために銭湯をたたむことを決心する。 兄弟二人の心は銭湯を引き継いだ当初とは真逆になっていくものの最後には兄弟納得して一つの結論に達するという家族をテーマとした物語。 話の本筋