ブラザー工業は、両手で作業しながらでも、目元の画面で画像などを見られるヘッドマウントディスプレーの新機種を発表した。頭にはめる輪から伸びたアームの先にディスプレーがついた形が特徴で、画像が1メートル先にあるように見える設定では、13インチのテレビ画面と同じ大きさに見えるという。 工場で手順を確認しながら製品を組み立てることができ、発売前に先行導入したパナソニックの冷蔵庫工場では、作業効率が4割向上したという。また、東大との共同研究で、医師が超音波エコーで患者の血管の位置を確認して注射針を刺す際などにも使えるようにした。 工場用のモデルは7月下旬に発売し、想定価格は25万円前後。医療用は10月下旬に発売予定だが、価格は非公表。3年間で3万台の世界販売を見込む。ソニーやエプソンも、メガネ型の業務用ディスプレーを相次いで発表している。(高橋諒子)