中国当局が否定する「流出文書」の真偽は? ——書中では、新疆での弾圧の実情を伝える流出文書「新疆文書」(Xinjiang papers)や「中国電文」(China cables)への言及もあります。これらの文書の信憑性はどう考えますか? 「中国電文」(China cables)の一部。2017年の新疆の政府内部文書とされ、2019年11月に国際調査報道ジャーナリスト連合を通じて公開された。(写真=ICIJ/PD-PRC-exempt/Wikimedia Commons) 【熊倉】ひとつひとつの文書について、信頼性を100%実証することは難しい。ただ、他の公開情報と突き合わせて、おおむね妥当な情報が書かれているという判断は可能かと思います。もっとも、拙著の記述の大部分については、流出文書ではなく公開情報にもとづいて書きました。 なにより「一連の流出文書が国際的な対中国姿勢に影響を及ぼした」と