つまり変体仮名、にょろにょろ文字が読めれば、日本の古い文献を読むことが出来るのだから、これに老若男女よ、チャレンジしようじゃありませんか、という運動ですね。 とても良いことなので、私も応援していますが、そのひそみに倣えば、漢文が読めさえすれば〈東アジア〉の古い文献の多くが読め、そして理解できてしまう、つまり「漢文リテラシー」。こちらも「和本リテラシー」と同等、いやそれ以上に重要ではないかしらん、と昨今とみに思います。 「和本リテラシー」は基本的には日本の文献ですが、「漢文リテラシー」は日本以外に中国・朝鮮・ベトナム・台湾・琉球と東アジアのほぼ全域に広がります。人口で言ったら、「漢文リテラシー」は「和本リテラシー」の約十二倍ということになりましょうか。