大阪府豊中市の国有地が、学校法人「森友学園」(大阪市淀川区)に以前の評価額より大幅に安く払い下げられていた問題が本国会の一大争点になっている。この不動産取引について先に結論を言うと、「違法性はないが異例、あるいは不適切」といったところだろう。 あまりに不自然な事実が多すぎる 当初、「定期借地契約」が結ばれたこと自体には何ら問題はない。従来型の国有地処分といえば、売却が基本だったが、財務省は、2010年6月18日に公表した「新成長戦略における国有財産の有効活用」の一環として定期借地権を利用した新規の貸し付けの検討を開始した。そして同じ年の9月には世田谷区からの要望を受け、保育所用地の貸し付けを行っている。事業者にとっては、土地を取得する場合に比べ、初期コストが抑えられるメリットがある。 しかし、森友学園側からの強い要望で10年間の定期借地契約が結ばれた(2015年5月29日)にもかかわらず、
![森友学園問題、不動産のプロはどう見たか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0312fdb1c30036b39d0e627965a44bafe5f605da/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2Fa%2F1200w%2Fimg_aaaaf545409d47e85c75d1f7730a1e08136040.jpg)