書評と生物に関するcot-notのブックマーク (8)

  • 家を見る目と意識を一変させてくれる、素晴らしいサイエンスノンフィクション──『家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている』 - 基本読書

    家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている 作者:ロブ・ダン発売日: 2021/02/19メディア: 単行家には時折ゴキブリやクモなどの外部の生物が紛れ込んでくることがあるとはいえ、そうそういつも見かけるものではない。大抵の場合、家には自分とその家族しかいないように見える。だが、実際には家はそれ自体が一つの生態系といえるぐらいに大量の生物、細菌、微生物の巣になっている。それどころか、我々の身体はそうした身近な細菌たちの存在なしには立ち行かない存在なのだ──と、身近な生物の多様さとその意味に目を向けていくのが、書『家は生態系』である。 僕も様々なサイエンス・ノンフィクションを読んでいくうちに、家や自分の身体がさまざまな細菌と微生物たちで溢れていることそれ自体はよく知っているつもりであったが、ここまでとは思わなかった。単純に数が多いだけでなく、希少性が高く他で見つからなかった種や、

    家を見る目と意識を一変させてくれる、素晴らしいサイエンスノンフィクション──『家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている』 - 基本読書
  • 『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』受け身であること、それは最高のエンターテイメントである - HONZ

    「HONZで紹介するって、どんな基準で選んでいるんですか?」そう聞かれることは結構多いのだが、いつも歯切れの悪い回答になってしまう。 むろん小説はのぞくとか、いかにもなビジネス書は紹介しないとか、ジャンルとしての縛りは色々あるのだが、それだけが重要なわけではない。要は、難解なサイエンスや分厚い歴史ばかりをスラスラ読みこなす小難しい集団、そんな風に思われることは絶対に避けたいのだ。 しかし今なら一冊のを差し出しながら、「こんなだよ」と自信を持って伝えることが出来るだろう。それが書『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』だ。 無駄に面白いーーこれ以上の贅沢が考えられるだろうか? 単に鳥類学の普及が目的というだけであれば、ここまで面白くする必要はなかったはずだ。著者の川上和人氏は、森林総合研究所で研究に勤しむ鳥類学者。以前『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』をHONZでもしつこいく

    『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』受け身であること、それは最高のエンターテイメントである - HONZ
  • 巨大生物は偉大なり 『巨大生物解剖図鑑』 - HONZ

    あらためて進化というのは面白いものだと感動した。なにをいまさらではあるが、百聞は一見にしかず。巨大生物の解剖と生理を目の当たりにすると、誰もがそう思わずにいられないだろう。 動物の大型化には、たとえば、キリンの首が長くなるとより多くの餌をべることができるようになるというように、メリットがあるはずだ。しかし、大型化にはメリットだけではなく、何らかの不都合が生じることがほとんどである。だから、大型化においては、大きくなる、というだけでは不十分で、大型化に伴って生じる不都合を補うようなある種の『工夫』も並行して進化しなければならないのだ。 新しいメカニズムの獲得とは逆に、進化には『呪縛』といえるものがある。生物のデザインは、なにもないところから作り出されたものではなく、それ以前のデザインから漸進的に変化してきたものだ。だから、大型化した動物にとっては、どうしてこんなデザインが残っているのかとい

    巨大生物は偉大なり 『巨大生物解剖図鑑』 - HONZ
  • 人類の叡智は無限である(ような気がする)『狂気の科学』 - HONZ

    作者:レト・U. シュナイダー 翻訳:宮下 悦子 出版社:東京化学同人 発売日:2015-05-14 この、一度は書店でやりすごした。タイトルも装丁も地味。目次を見たら、脈絡のないトピックスが、年代順に並べてある。ぱらぱらっとめくったが、なんとなく読みにくそうな気がしたので、パス。 しかし、次に書店に行ったとき、また、このが呼ぶのである。一度捨てたに呼びかけられることはめったにない。そこまで迫ってくるのならと、ちょと目を通したら、むちゃくちゃおもろい。こういうでは、たいてい、つまらんテーマがいくつかまぎれこんでいるものだが、総数91のトピックスはすべておもろかった。著者のシュナイダーさん、よほど膨大なストックがあって、そこから厳選したのだろう。 タイトルは「科学」となっているが、内容はかなり限定されていて、ほとんどが心理学と医学、すなわちヒトを対象にした研究である。『奇態な実験』と

    人類の叡智は無限である(ような気がする)『狂気の科学』 - HONZ
  • 『クマムシ研究日誌』研究で培われた、生きるための力 - HONZ

    HONZが送り出す期待の新メンバー第3弾! 柴藤 亮介は、学術系クラウドファンディングサイトacademistを運営する若き起業家である。先日も『裏山の奇人』で知られる小松貴氏が、このサイトで資金を集め、アフリカでの研究へと旅立ったことは記憶に新しい。そんな彼が最初に選んだのは、起業家スピリッツあふれる研究者・堀川大樹氏の一冊であった。今後の彼の活躍に、どうぞご期待ください!(HONZ編集部) 今や「クマムシ」といえば、「あったかいんだから〜」で一気にブレークしたお笑い芸人をイメージされるかもしれない。だが、ここで紹介したいのは彼らのことではない。「地上最強の生物」と呼ばれている、体長約1mmの無脊椎動物のことである。 このクマムシ、普段は水中にある藻類の表面などに住んでいるという。水がない場所へ移すと体内から脱水が起こり、「乾眠」という仮死状態へ移行する。この時クマムシはピクリとも動かな

    『クマムシ研究日誌』研究で培われた、生きるための力 - HONZ
  • 『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない - HONZ

    物理学賞のトリプル受賞により日を沸かせたことで記憶に新しい、ノーベル賞。その陰で、権威や注目度は大きく違えども、独特な存在感を醸し出している賞がある。イグ・ノーベル賞だ。「まずもって人々を笑わせ、次に考えさせる研究」に対して贈られ、今年日からは、北里大学の馬淵教授らの「バナナの皮を踏むとなぜ転びやすくなるか」を学術的に解明した研究が「イグ・ノーベル物理学賞」を受賞。バナナ片手に歌いながら研究成果をスピーチする姿も話題になった。 日人の受賞は今年で8年連続と、実は家よりハイペースな受賞頻度を誇るこの賞。その栄誉(?)に2度も輝いたのが、粘菌の生態に関する研究である。著者は粘菌をはじめとする単細胞生物の研究を続けて25年になる研究者で、2度の受賞の中心人物だ。 粘菌。日常生活ではなかなか口にしない名前だが、実はちょっとした藪や都会の植え込みにも潜んでいる身近な生物だ。湿気を好み、特に森

    『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』“単細胞”は、もはやアホの代名詞ではない - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『美味しんぼ』における山岡士郎が残した功績を考える (其の二) 2018年09月30日 『この記事を書いたのは誰だーーー!!』 どうもみなさんこんにちは。苦し紛れで書いた『美味しんぼ』レビューがなぜか、マンガ新聞の週間レビューランキングに入っていて驚いています。 しかしながら「なら、...

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  • 『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』2013年のNo.1でいいでしょ! - HONZ

    早くも2013年成毛眞のおすすめNO.1が登場してしまった。今年はこれ以上面白いに巡りあうこともないであろうから、2013年の読みは3月吉日にて終了である。あとは惰性でつまらん仕事をするなり、散歩代わりのゴルフに出かけるなりして、ヒマをつぶすしかないであろう。じつに残念なことである。ともかく書はめったにお目にかかれない傑作なので買うべきです。以上です。それではみなさんさようなら。また来年お会いしましょう。 などと言ってられない事情がある。HONZを運営するためのサーバー費用を稼がねければならぬ。しかたがないので書の中身をちょっとだけご紹介してみよう。とはいえこのレビューを読む時間があったら、いますぐ屋に向かったほうが良いと思うのだが・・・ま、いいか、しつこいか。書は鳥類学者が無謀にも恐竜を語ったである。これではタイトルどおりだ。良くできた映画は説明が難しい。つまり全文を

    『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』2013年のNo.1でいいでしょ! - HONZ
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