先日のユーザーが待っている間のUIデザインという記事の最後で取り上げた空港のデザイン例についての考察です。 部分的に見ればたしかに待ち時間はなくなり、待ち時間のみに対する苦情は減ったのかもしれません。しかし、空港ではお年寄りや足の不自由な人も利用する場であり、公共の機関としては一概にこの文章だけから良いデザインと判断することはできないでしょう。 今回は一人のデザイナーとして、せっかくの機会なのでこの問題に対してどのようなアプローチができるか、そしてこのデザインから考えられることはなんなのかを記述したいと思います。 前回のおさらい まず前提としては、空港の手荷物引渡所で待ち時間がかかり、利用者からクレームが発生するという問題がありました。これに対して手荷物引渡所のスタッフを増員することで、手荷物の受け取りまでにかかる時間を8分まで短縮ができたそうですが、苦情は減りませんでした。 そこで次のア