学生時代に将棋や囲碁の棋士に夢中になった事がある。 何が良かったかって、みな本当に独特の個性があったのだ。 あれは当時、個性の確立に悩んでいた自分に見事に刺さった。 個性とは不思議なものである。 考えようによっては豊かになった現代の方が余裕があるからキャラクター差を出せそうにも思えるのだが、実際はそうではない。 現代社会はむしろ逆に余裕がなく、どちらかというと優等生的な立ち振舞い方をする人が目立つ。 棋士の生き方もそうで、昔の時代は本当におおらかで余裕?があった。 かつての人達は本当の意味で破天荒だ。 その代表格といってもいいのが、囲碁の藤沢秀行氏だ。 <参考 『野垂れ死に』新潮新書 > 破天荒を極めていた棋士がいた 藤沢秀行氏は本業である囲碁では異常感覚とも称されるほどに鋭い手を打つ一方で、私生活は本当の意味でハチャメチャだった。 女性関係は本妻のほかに4人の女性と関係を持ち、子供は本妻