アフリカ北東部スーダンの武力衝突は発生から3週間以上経過した現在も戦闘終結の見通しはない。日本は自衛隊機を派遣して邦人の救出に当たり、退避した約50人が無事帰国した。衝突は正規軍と準軍事組織による権力闘争だが、同国の金や石油などの鉱物資源や利権に群がる各国の思惑がその背景にある。 繰り返されるクーデターと権力衝突 衝突は4月14日に発生した。事実上の軍事政権である「統治評議会」の議長、ブルハン将軍率いる正規軍と、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の対立が戦闘に発展した。 RSFの司令官は統治評議会副議長のダガロ将軍だ。勢力は両勢力とも10万人規模で拮抗しているため、泥沼化が懸念されている。国連によると、これまでに死者512人、負傷者4千人強が出ている。 スーダンはアフリカで3番目の広さを持つ大国で、人口は約4700万人。大河ナイル川が流れているため肥沃な大地に恵まれており、農業発展の可能
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