アドラー心理学が流行りすぎている。今やニーチェよりも流行っており、人々に受け入れられている。 しかし、まずは、アドラー心理学は、科学ではなく、思想であることを理解する必要がある。残念ながら、アドラー心理学には、実証科学的根拠はないのである。因果律ではなく、目的論を採用していることからも、それはわかる。科学は、統計学的手法により、因果図式で対象を捉えるからである。 アドラーは、無意識が人の精神や行動を規定するという因果律を唱える精神分析学を否定する。また、過去のトラウマが精神状態に影響を与えるという因果律を唱えるトラウマ学(ハーマン)を否定する。人間は、因果律で動くのではなく、主体的に体験を意味付けることで、与えられたものを利用するという立場を取る。 従って、目的によって選択された意味付け次第で精神や行動はいかようにもなると考える。さらに、個人は、性格分類等で分析的にバラバラにして捉えること
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