シンガポールを拠点に活動するアーティスト、ホー・ツーニェン。最新作を含む7点の映像インスタレーション作品からなる個展「ホー・ツーニェン エージェントのA」が東京都現代美術館で開幕した。 文=川岸 徹 東南アジアとは何か? 一口に「東南アジア」と言っても、各国の歴史や文化、言語、政治システムはまったく異なる。宗教も大きく違う。仏教(道教を含む)が主流のシンガポール、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマー。イスラム経が主流のマレーシア、インドネシア。約300年に及ぶスペイン統治が続いたフィリピンは国民の9割以上をキリスト教徒が占める。さらに最近ではミャンマーでの政変やロシアのウクライナ侵攻などにおける政治的立場や考え方の違いから、ASEAN加盟国の分断が加速していると聞く。 なのにどうして、これらの国々は「東南アジア」と一括りにされるのか。ホー・ツーニェンは説明する。 「この地域で暮らす人々は
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