米アップルが27日発表した多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」と同じ名称の小売業者向け携帯端末を富士通が米国で03年に商標登録申請していたことが29日、分かった。米国での商標登録はまだ認められていないが、富士通は「事実関係を精査し、対応を検討中」(広報IR室)としており、商標権争いに発展する可能性がある。 富士通の「iPAD」は、小売店が在庫管理や検品の際、赤外線でバーコードなどを読み取るための携帯端末で、02年から米国などで発売。03年に米特許商標庁に商標登録を申請し、現在は登録待ちの状況という。このほか、「iPAD」の名称は、独電機大手シーメンスも国際商標登録し、エンジンなどの商標に使用するなどしているという。 シーメンスは製品の分野が全く違うため、係争になる可能性は低いと見られるが、富士通の場合は同じ携帯端末のため、今後の協議次第では、商標紛争に発展する可能性も出てくる。アップル