男性作家が女性を描くということ 中村さんの学生時代のデザインから最新作まで、439点を原画とともに展示する「中村佑介展 BEST of YUSUKE NAKAMURA」が東京ドームシティ・ギャラリー・アーモで開催中だ。18年間の活動の集大成となる展示会場に足を踏み入れると、中村さんの描いてきた女性たちが次々に目に飛び込んでくる。 一人ひとりは、とびきり可愛く美しいわけでも、セクシーに描かれているわけでもない。けれど、ユニークな構図の上に描かれた女性たちは、圧倒的な魅力で見る人に迫り、目を釘付けにする。 どうして、こんな女性を描けるのだろう。尋ねると、中村さんは大学時代に感じた疑問が発端だと教えてくれた。 「僕が大学生のときは、ゲームや漫画やアニメの魅力的な女性像って、ミニスカートで胸の谷間が見えているキャラクターが多かったんですね。普段の日常を生きていて、露出度で異性を好きになることはない