~「個性」を尊重する教育を目指して~ はじめに今後20年ほどの間に、現在存在する職業の多くはAI(人工知能)に代わられると言われています。しかし「教員」については、いつの時代になっても存在し続ける職業であると疑いません。なぜなら「教員」は、教育の現場で営まれる生徒と人間同士の付き合いが生業であり、最も人間味が必要とされる職業と言っても過言ではないからです。 本校は、東京大学への合格率の高さという点で注目されがちです。しかし一番の特徴は、制服がなく校則もほとんどない、そしてカリキュラムも教科の先生次第といった自由な校風の中で、生徒たちが「個性豊か」に学校生活を送っているということです。「精力善用、自他共栄」の校是に象徴される通り、「努力をもって自分の個性を最大限伸ばし、他人の個性も尊重し共に切磋琢磨していく」という人間形成が、脈々と受け継がれているのです。 教員生活40年を迎える私は、今後も