この業界で働いていると、新しい技術がでてくるたびに「今年は〜〜元年だ」という言葉を見ます。スマフォ元年、IPTV元年、VR元年、自動運転車元年、などです。 新しい技術を使った商品やサービスが初めて市場に導入された年を指す言葉ですが、導入されたばかりの技術が、市場や私たちのライフスタイルに大きなインパクトを持つことはほぼありません。 ほとんどの場合、初期に投入された製品やサービスは、値段が高い、使い勝手が悪い、価値が理解されないなどの理由で、ごく一部のアーリーアダプターと呼ばれる人たちだけに使われる、ニッチな成功しか収められないのが普通です。 アーリーアダプターにしか受け入れられなかったものが、一般の人にまで普及するまでの間の「生みの苦しみ」の期間のことを「キャズム」と呼びますが、数多くの商品やサービスがキャズムを超えられずに消えてしまうし、多くの場合「キャズム越え」をするのは一番手ではなく