ソフトウエアやシステムの内部構造に着目するホワイトボックス・テストでは,処理の複雑さや機能の重要度などを考慮して,適切なカバレッジ基準を選択してテストを実行することがポイントになります。 ホワイトボックスのテスト設計技法として最も有名なのは,「制御パス・テスト」という技法です。一般的に「単体テストではカバレッジを確認するようにしてください」という指示がある場合は,たいてい制御パス・テストで計測できるカバレッジを指しています。 制御パス・テストは関数やメソッドのロジックの処理経路(パス)を動かすテスト方法です。制御パス・テストには,複数のカバレッジ基準があります。JSTQB*1の用語集から,どのような基準があるかを図1に整理してみました。カバレッジといってもこのようにいろいろなものがあり,どのカバレッジ基準を適用するかによってどこまでテストをすれば良いかが大幅に変わってきます。 図1●制御パ