システム(機械装置や制度など)の一部に不具合が起こっても、システム全体としては安全性が確保されるような特性のこと。あるいは、作ろうとしているシステムやアイテムにそうした特性を持たせる設計思想をいう。 安全設計の基本理念の1つで、システム運用においては故障・破損・誤動作・誤操作などの失敗(fail)が避けられないことを前提として、それらが発生した場合に致命的な事故や災害へ発展することなく、全体としては最低限の安全が得られるような構造や機構を織り込んでおくことがフェイルセーフである。失敗が発生したときにそれが安全側に働くならば許容し、危険側に導く可能性があるならば排除する。 何が安全側であるかは対象によって違うため、鉄道信号や航空機、原子力などのさまざまな工学分野ごとに異なる原理が用いられる。例えば、鉄道では安全が確認できない場合は列車を停止することで安全を確保するため、停電などで信号機が無点