エンゲル係数が国会で取り上げられ、その上昇が生活の苦しさを表すとして、話題となっている。その異様な上昇については、本コラムでは、1年前(2/26、28)に取り上げていたところだ。そして、巷に膾炙する頃には、事態は次へと進んでいるもので、2017年は、統計局の年報公表前ではあるが、月報からすると、一転して下降していると見られる。景気は、既に新たなフェーズへ進んでいる。もっとも、アベノミクスは、それを加速するどおろか、ブレーキをかける方向になっているのだがね。 ……… 10-12月期の経済指標で印象的だったのは、消費の粘り強さだ。消費者物価の財が11,12月に前月比で+1.3,+0.3も上昇したにもかかわらず、へこたれることなく、商業動態の小売業は、前月比が+1.8,+0.9となり、それぞれ+0.5,+0.6上回った。結果、財で除した10-12月期の指数は、前期比+0.48である。また、家計調