金属が擦れ合う音とともに瀟洒なクルマが目の前を走り抜ける。その後姿を追うと、オイルとガソリンの香りに包まれる。クルマ好きにとっては、夢の世界が現出したかのような一瞬。しかし、いまの時代、そういった個人の趣味が起こしうる害をおもって眉をひそめる人も少なくはないだろう。 その反応は本当に正しいのか? 我々は本当にオイルとガソリンの香りのしない最新のエコカーに乗るべきなのか? 今一度、そこを考えてみないか? 今回、環境問題を教えてくれる人たち。左から 名古屋大学 環境学研究科 谷川寛樹 教授、株式会社セイコー自動車 代表取締役 清金誠司氏、立命館大学 理工学部 山末英嗣 教授。オートモビルカウンシル2022の会場にて。 古いクルマ=環境に悪いは、単純すぎる! 「自分がしていることが、社会的に正しいなんて、まさに目からウロコでした……」 そう語るのは、清金誠司さん。広島県にある、初代マツダ ロード