一日500円で生活 バックパッカーとみられる欧米人観光客の若者たちで辺りはごった返していた。夜更けのバンコク、カオサン通りは歩行者に開放され、欧米人たちは瓶ビールを片手に談笑している。 微風が涼しげに吹く2016年2月のある晩。つい最近の寒波の影響だろうか。タイでは珍しく、Tシャツ一枚だけだと少し肌寒いぐらいだ。常夏の南国には似つかわしくない。 カオサン通りとはバンコク中心部からやや西に位置し、バックパッカーの聖地として知られる全長約300メートルの通りだ。私がここを初めて訪れた1990年代後半はゲストハウスたが立ち並び、ザックを背負った世界各国の若者たちがそぞろ歩いていた。20年近く経った現在、しゃれた吹き抜けのバーやクラブがひしめく繁華街へとすっかり様変わりし、まるでサッカーワールドカップのサポーターが集まっているかのような人いきれでむせ返っていた。 そんな喧噪に包まれた通りを歩いて行
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