9月10日はWHOが決めた世界自殺予防デー。自殺企図の再発予防にきめ細かい支援プログラムが有効なことが日本の大規模な研究でわかった。厚生労働省の「自殺企図の再発防止に対する複合的ケース・マネージメントの効果:多施設共同による無作為化比較研究」(通称・ACTION-J)の結果で、自殺予防に役立つ対策として医療現場で普及させる必要がありそうだ。成果は、国際的精神医学専門誌のThe Lancet Psychiatry8月号に発表された。 自殺のリスク要因のうち、最も明確なのが「自殺未遂の既往」である。自殺未遂者が自殺を再び企図し、自殺に至ることがないようにするため、多くの介入研究が世界中で試みられてきた。しかし、その有効性が科学的に検証された支援法は報告されていなかった。自殺企図者の大半は救急医療で治療を受けるので、精神科との連携が課題だった。 この研究は、横浜市立大学の平安良雄(ひらやす よし