資格と職業書籍・雑誌未分類 批評の神様の呪縛 恐ろしくて小説を発表できなかった人気小説家 2010年12月26日(日) このところ日経の日曜版に「忘れがたき文士たち」と題したコラムが、日経の浦田憲治という編集委員によって編まれている。 瀬戸内寂聴が体調を崩したためのピンチヒッターというわけだが、瀬戸内の「奇縁まんだら」とはまた違った、新聞社の文芸部記者として作家との付き合いの中で垣間見てきた物故したそれぞれの作家の特質をよくあらわした横顔が面白く綴ってある。 代打での登場は今回の6回目で終わりのようだが、今日の日経には故日野啓三が採りあげられていた。ぼくの好きな作家だ。特に文章が好みにマッチした。日野の作品を手にする機会は最近は失せてしまったが、彼が作品を書いていた頃はほとんどの作品を読んでいた。 日野は1990年に還暦を迎えている。90年代はガンで入退院を繰り返しつつ、そのなかで作品を書