サミュエル・モートンの頭蓋骨コレクションの一部。モートンは、人類は異なる起源をもつ五つの人種から成ると主張した。(左から)米国の黒人女性、米国の白人男性、メキシコ先住民の男性、中国人女性、マレーシア人男性。 PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK.PHOTOGRAPHED AT PENN MUSEUM 19世紀前半、米国のペンシルベニア州にサミュエル・モートンという医師がいた。非常に優秀な科学者として知られていたモートンは、人間の頭蓋骨を収集していた。 モートンは頭蓋骨に鉛玉を隙間なく詰め、別の容器に移して容積を測った。そしてその測定値を基に、人類は五つの人種に分かれ、それぞれが神の定めた階層構造のなかに位置づけられていると結論づけた。最も容積の大きな白人は知能が高く、階層の頂点にいる。次は東アジア人で、教育を受ければさらに賢くなる余地はあるが白人より劣る。その下に東南アジア
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