第10管区海上保安本部(鹿児島)は2日、熊本県水俣市沖の八代海の海底調査で、直径約50メートル、高さ約5メートルの海丘(かいきゅう)約80個を発見したと発表した。 長さ2キロ、幅約700メートルの楕円(だえん)状の範囲に並び、日本近海でまとまって見つかったのは初めてという。 10管によると、海丘群が見つかったのは同市の西南西の沖約10キロ、水深約30メートルの平らな海底。2004年に海図作製のため海底の地形調査をしていた10管の測量船が発見した。 今年2月の調査で、海丘は砂や泥でできていることを確認した。東京大学海洋研究所の徳山英一教授(海洋地質学)は「海底からメタンガスがわき出し、それを養分にするバクテリアと、それを食べるカキが集積し、海丘を作ったのではないか」と推測している。