偶然発見された林の父の中華学校時代の写真をきっかけに、中華人民共和国と中華民国の間で揺れた東西冷戦期の華僑の姿を追った本作。毛沢東と蒋介石による対立は有名だが、横浜中華街でも大陸派と台湾派に分かれていたのは、あまり知られていない。本作では観光地としてなじみ深い、横浜中華街のもう1つの顔を浮き彫りにしていく。 林は「出会った華僑の方々の中には、文化大革命中や日中国交正常化後に祖国に希望を抱き、中国に帰国したもののスパイ扱いされた人もいます。今日、横浜の華僑社会は大陸派と台湾派が歩み寄り、共存の時代を築こうとしています。二つの中華学校には子どもたちの無邪気な笑顔があります」と述べ、「この作品には、同じ日本で暮らす住人として、華僑への理解と認識に繋がって欲しいという私の想いが込められています」とつづった。 「華のスミカ」は8月21日に神奈川・横浜シネマリンにて先行上映後、8月28日より東京・K'