歴史を楽しむにあたり、そもそも歴史学とは何か、というのを考えるのが前回のテーマでした。今回はいよいよ「楽しむ」を形成する具体的な行為について考えていきます。それは、「日本史における『知っている』ことと『考える』こと」です。この2つのことはともに大切であり、密接な連関を有しているのですが、でもやはり、異なるありようを示しています。その辺りを詳しく述べていきましょう。 <日本史のツボ>のツボ 第2回では「知っている」と「考える」について、そして日本史を学ぶ上で本当に大切なことを解説します。それでは、本郷先生からクイズを1つ! ある古文書の文言から、クイズを1つ 「五条坊門東洞院太郎五郎男」読めるでしょうか? ぼくは月に2回、東大で「古文書を読む会」を開いています。対象はどなたでも。大学の施設を利用していますので、会費はもちろん無料です。東大が推進する「学問の社会還元」のささやかな一環ですね。