西武×ヤクルト "伝説"となった日本シリーズの記憶(38) 【リードオフマン】西武・辻発彦 後編 (前編はこちら) 【1993年のヤクルトは目の色を変えて臨んできた】 ――前年は4勝3敗で辛勝。そして、翌1993(平成5)年の日本シリーズもスワローズと激突することになりました。この年、ライオンズは(オレステス・)デストラーデ選手がメジャーに復帰。大幅な戦力ダウンでシリーズに臨むことになりました。 辻 デストラーデが抜けたことで、確かにホームランは減るかもしれないけど、他のメンバーがしっかりしているチームだったので「別に大丈夫でしょ」と思っていました。それぐらいの層の厚さはあったと思うし、そうでなければ、あれだけ何度も日本シリーズに出られないですから。 黄金期の西武でリードオフマンとして活躍した辻 photo by Sankei Visual――1993年の日本シリーズは、初戦から波乱があり