スギ花粉の季節を前に林野庁は11月から、東京電力福島第1原子力発電所に近い福島県浜通りのスギ林を中心に、スギ花粉に放射性セシウムがどれだけ含まれるかの調査に乗り出す。12月には中間報告を公表する予定。スギ花粉の汚染につては懸念する声もあるが、飛散しても体内に取り込まれるのは微量とみられ、専門家は「普段通りの花粉対策をしていれば心配ない」と指摘している。 調査は、スギの生葉に含まれる放射性セシウムが、11月にかけて成長する雄花や内部の花粉にどれくらい移行するかを調べる。 文部科学省が6月に行った調査では、スギの生葉に含まれた放射性セシウムの最高値は1キロ当たり17万7600ベクレル。だが「葉から花粉にどの程度移行するかは、まったく予測ができない」(林野庁)という。 専門家の間でも、意見はまちまちだ。日本原子力研究開発機構の吉田善行客員研究員(放射化学)は「花粉にはいろいろな特性があり、飛び始