経営難に陥っている中国のシャドーバンキング(陰の銀行)グループ、中植企業集団が刑事捜査に直面する中、投資家が被る損失は最大560億ドル(約8兆3500億円)に上りそうだ。弁護士やアナリストが試算した。 両高律師事務所の弁護士、応越氏(上海在勤)によると、最大4600億元(約9兆6000億円)の負債から1000億元しか回収できず、投資家の資金の4分の3以上が失われる見込み。応氏は他のケースの経験に基づき、裁判手続きには時間がかかり、裁判は長期化すると予想している。 北京の資産運用会社、中閲資本の創業者、孫建波氏によれば、不良資産は一般的に70%の割引率で売却される。ブルームバーグの計算に基づくと、投資家が回収できる資金は約13%となる。 中植が深刻な債務超過を警告し、バランスシートに364億ドルの不足があることを明らかにした数日後、中植の資産運用事業を巡る刑事捜査の開始が発表された。投資家ら