2021年(1~12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(事業者売上高ベース)は、前年(2633億円)を5.2%下回る2495億8200万円となった。過去最高だった2019年から10年ぶりに減少に転じた2020年に続き、2年連続で市場が縮小した。2年連続で減少となったのは、データのある2000年以降で初めて。アニメ制作市場は2011年以降、制作元請を中心に制作本数の増加や配信料などライセンス収入の増加に支えられ、19年まで9年連続で拡大していたが、20年はコロナ禍による制作スケジュールの遅延や制作見合わせの影響などが響き、10年ぶりに減少へ転じた。21年もテレビアニメの放映・公開スケジュール遅延が響き、納品が翌期へずれ込むなどの影響を受けた。このほか、放映タイトル数も減少したことで仕事量も減少し、多くの制作企業が減収や、前年並みの売上高水準にとどまったケースが多く発生した。 足元では