2014年4月から停止していた滋賀県草津市下物町の風力発電施設「くさつ夢風車」の解体工事が28日始まり、3枚の巨大な羽根が取り外された。相次ぐ故障や風力不足に悩まされながら、ランドマークとして親しまれた琵琶湖岸のシンボルが役目を終えた。 夢風車は市が01年に3億円をかけて設置した。3枚の羽根は直径70メートル、支柱を合わせた高さは95メートル。出力1500キロワットは完成当時、1基としては国内最大級とされた。 稼働後5年は黒字だったが、06年度からは維持管理費が発電量を金額に換算した額を上回る「逆風」に立たされ、建設費を含む赤字は約2億5千万円に。昨年で耐用年数を迎えたため、市が撤去に踏み切った。 解体工事は2月下旬まで続く。支柱は高さ約3メートルを残し、4月末にモニュメントとして生まれ変わる。