「世界で一番貧しい大統領」として知られる南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領(80)が初来日した。ムヒカ氏は六日、東京都内で一部メディアの取材に応じ、日本政府が憲法解釈を変更、他国を武力で守ることを可能にした安全保障関連法を制定したことについて「憲法の解釈を変えたのは、日本が先走って大きな過ちを犯していると思う」と批判した。 ムヒカ氏は先立つ記者会見でも「いまだに人類は先史時代を生きている。戦争を放棄する時が来たら、初めてそこから脱却できる」と指摘。「私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が完成させなければならない大義であり、可能なことだ」と訴えた。 ムヒカ氏は、世界で使われている膨大な軍事費について「軍備の拡張は世界的に大きな問題であり、経済的な観点から見ても非常に深刻なことだ」と憂慮。格差解消や地球温暖化対策などに使うべきだとの考えを示した。