敵は我にあり−。揺らぐ民主党を、さらに突き落としそうな大失言が身内から飛び出した。鳩山由紀夫前首相(64)が沖縄の地元紙インタビューで、米軍普天間飛行場の県外移設を断念した理由として、在沖米海兵隊の抑止力の重要性を挙げたことについて「方便だった」と語っていたのだ。この人らしいといえば、この人らしいが…。 あぜんとするインタビューは、琉球新報と沖縄タイムズに13日、掲載された。鳩山氏はこの中で「(移設候補地の鹿児島県)徳之島も駄目で(沖縄県名護市)辺野古となったとき、理屈付けをしなければならなかった。抑止力は方便といわれれば方便だが、広い意味で使えると思った」と語ったのだ。 方便とは「ある目的を達するため便宜的に用いられる手段」(三省堂・大辞林)のこと。鳩山氏の発言は「沖縄県民を説得するために『海兵隊は抑止力だ』とウソをついた」と認めた、といわれても仕方ない。 沖縄県中心に猛烈な批判が