「駿河湾の宝」と呼ばれるサクラエビを生きたまま宅配するサービスを、静岡市清水区蒲原のすし店「鮨処(すしどころ)やましち」が5月から始める。 サクラエビは傷みやすく、生きたまま食べる「躍り食い」は難しいとされてきたが、国内で初めて「活(い)きサクラエビ」の宅配を実現。やましちの女将・山崎伴子さん(59)は「漁師しか味わえないと言われた躍り食いをぜひ楽しんでほしい」と話している。 国内で唯一、駿河湾だけで水揚げされる「サクラエビ」は、水揚げするとすぐに死んでしまい、生きたまま出荷するのは困難とされてきた。 しかし、由比港漁協(静岡市清水区)の若手漁師たちが、石巻専修大学(宮城県石巻市)の高崎みつる教授らと共同研究に乗り出し、直径1マイクロ・メートル(1000分の1ミリ)以下の泡「ナノバブル」を使って酸素を水全体に送り込む専用水槽を2008年に開発。静岡市周辺の飲食店で「躍り食い」の提供が始まっ