テキサス州アマリロにあるキャンプ場。展示されている往年のキャデラックが、雨にぬれていた。自動車はこの100年、米国文化の象徴だったが、世界で10億台を優に超す車が気候変動の一大要因となっている今、車文化の見直しが必要だ。(PHOTOGRAPHS BY DAVID GUTTENFELDER) 2070年には、化石燃料を使わない暮らしが実現できているのか。その答えを求め、記者と写真家が電気自動車(EV)に乗り込んで、米国を横断する旅に挑んだ。 太平洋に臨む遊歩道。その上で観覧車が回っている。動力は太陽光が生み出した電気だ。そこから100メートルほど先に、米国の旧国道66号線「ルート66」の終点を示す標識がある。ここ南カリフォルニアのサンタモニカ・ピアはグリーンエネルギーと自動車の歴史が出合う場所。電気自動車(EV)で米国を横断する旅の出発点にいかにもふさわしい。 太陽光発電で動く観覧車が立つ南