タグ

ブックマーク / k-onodera.net (4)

  • 『バードマン』あるいは(腐った肉に群がるものたち)

    『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は、マイケル・キートン演じる、ブロードウェイで再び名声を勝ち取ろうとする一人の俳優の奮闘を追ったコメディ映画だ。 アメコミヒーロー映画「バードマン」の主演俳優として一世を風靡したものの、それはすでに過去の栄光となり、中年も終わりに差しかかっているリーガン・ トムソンは、私財を投げうち、全く経験のない世界である、ブロードウェイでの文芸作品を基にした演劇に主演し演出をするという、無謀な賭けに出ている。 家庭はすでに崩壊して、アシスタントとして雇った実の娘は薬物中毒で反抗的。共演者マイクはプレビュー公演をぶち壊し、舞台の成功を左右する演劇批評家からは、酷評してやると宣言されてしまう。 果たして、実力派俳優として再起し、人生を立て直そうとする彼の目論見は成功するのだろうか。 今回は主に、作『バードマン』で描かれた重要なテーマについて、ゆっくり

    『バードマン』あるいは(腐った肉に群がるものたち)
  • 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は映画の始原を辿る

    「マッドマックス」シリーズは、ともにオーストラリア出身のジョージ・ミラー監督、メル・ギブソン主演による、凶悪暴走族とひとりの警官の戦いを描いた近未来カーアクション映画としてスタートした。 予算が少ないぶん体を張って、危険なカースタントを敢行し話題を呼んだ一作目、それに加えて、凶悪暴走族が跳梁するアブノーマルな世界観を、新鮮なダークファンタジーとして描いた、独自性ある二作目などは人気を呼び、このシリーズをきっかけに、ジョージ・ミラーは監督として、メル・ギブソンは、人種差別発言を繰り返していたことが周知されハリウッドから敬遠されるようになるまでは、アクションスター俳優として成功し、監督としてもアカデミー監督賞を受賞するまでに社会的成功を収めた。 シリーズ三作目から30年ぶりに完成した新作、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、前作までのイカレてエッヂの立ったヴィジュアルを大幅にエスカレー

    『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は映画の始原を辿る
  • 『インターステラー』視覚化せよ!ブレーンワールド

    ジョルジュ・メリエスが映画のなかで、特殊撮影によって人類を月に送り出してから、現在まで続くSF映画の系譜のなかで、『インターステラー』は劇映画として、学術的な視点から、宇宙の神秘に最も深く踏み込んだ作品ではないか。 こういうことを言うと、「映画なんかよりもSF小説の方がはるかにすごいし深いところまでやっているぞ」という人も出てくるかもしれない。だがそれは、小説映画との制作方法の違いから、仕方のないことだと感じる。 映像作品は、描くものを視覚化しなければならず、読者に文章で長く状況や科学的な理論を説明することもできない。なので、複雑な状況を描き、科学的な考証が高いレベルに達するSF映画が稀少になってしまうというのは必然といえる。 実際には、近年のSF映画を引っ張ってきたのは、宇宙物理の学術知識というよりは、SF小説の存在であったといえるだろう。 そのなかで、オリジナル脚の『インターステラ

    『インターステラー』視覚化せよ!ブレーンワールド
    dddeee
    dddeee 2014/12/14
    「本作は、同業である映画監督達による絶賛の声が多く聞かれる。これは、容易に達成できない、難度の高い表現がなされていることを意味している。」
  • 『アルゴ』を徹底Dis - k.onoderaの映画批評 | k.onoderaの映画批評

    ベン・アフレックが監督と主演を務め、ハラハラドキドキできる脱出サスペンスとして、非常に多くの観客から評判が良い『アルゴ』。 だが私は評価していない。どころか、最近のアメリカ映画の中でも、かなりひどい部類に入ると感じてしまった。 それは、よく言われるように、「アメリカ寄りのイデオロギーで撮られているから」という意味でなく、まず通常のエンターテイメント映画として、レベルが低すぎるということである。 着想と企画は良いと思う。うまく撮れば、これはいくらでも楽しく怖いサスペンス作品になり得る。とくに、アメリカの外交官たちを亡命させるという、実際にあった作戦の内容が「偽映画の撮影」であることが素晴らしく楽しそうだ。 しかし、脚や演出などが、あまりにひど過ぎるために、サスペンス映画の「サスペンス」が全く機能していず、エンターテイメントとしての体すら成していないのだ。 『アルゴ』は、あくまでサスペンス風

    『アルゴ』を徹底Dis - k.onoderaの映画批評 | k.onoderaの映画批評
    dddeee
    dddeee 2013/03/01
    個人的には駄作ではないと思ってるけど、なーんか物足りない映画ではあるよね。もう一味欲しいかんじというか。
  • 1