この記事は2012年7月5日の再掲です。 (GEPR編集部より)GEPRの提携するNPO国際環境経済研究所(IEEI)の主任研究員である竹内純子さんのコラムを提供します。竹内さんは元電力会社社員で、環境コンサルタントとして活動中です。 停電の負担を忘れた私たち 私は停電を経験したことが無い。家の中で電気を使いすぎてブレーカーが落ちたことはあるが、電力会社からの電気供給が止まったという経験は、少なくとも記憶にある限り無い。父が自宅療養で人工呼吸器を使っていた頃は、停電は大いなる恐怖であり、常に予備の酸素ボンベを備えていたが、結局父の存命中に停電を経験せずに済んだことに、私は今でも感謝している。 停電を経験したことが無いために、停電がなぜ起こるかの知識、あるいは、停電した場合に何が起こるかの想像力が薄弱である。しかしこれは私に限ったことでもないようで、昨年計画停電が行われた東京に住む息子さんを