印刷 関連トピックス原子力発電所東京電力 干しシイタケから国の基準値を超す放射性セシウムの検出が相次いでいる。乾燥で重量が減り、1キロあたりのセシウム量がはねあがるためだ。干しシイタケは通常、水で戻して食べるため、産地では検査のやり方に疑問の声も上がる。 発端は東京電力福島第一原発から約300キロ離れた静岡県伊豆市。10月、販売業者が自主検査した干しシイタケから国の基準値(1キロあたり500ベクレル)の2倍の値が出たと県が発表した。この春に加工したものだった。県の再検査でも超えた。県は原発事故後に加工した伊豆市の干しシイタケの出荷自粛を決めた。 「こんなに離れたところでまさか、こんなことになるなんて」。同市椎茸(しいたけ)組合の鈴木博美組合長(63)は困惑する。その後の検査で鈴木さんの地区は自粛が解除されたが、今年600キロほど収穫した干しシイタケの4割が売れ残った。 干しシイタケ