図書館で借りて読了。 核攻撃を受けたとき、実際にどういうことが起こるか過去の事例から分析し、またその時の対処法(生存率を高める方法)について述べた本です。 核テロの狙いのひとつには、社会心理的混乱があるといわれている。核兵器テロのような大災害を発生させなくとも、放射性核種を撒き散らす汚い爆弾(ダーティーボム)で、そうした社会心理的影響を受けると考えられている。過剰な心理影響を受けないためにも、核ハザード理論の社会認知は重要であると、筆者は考える。 (『核爆発災害』、p.210) そうした危機感によって書かれた本です。筆者は研究で実際に核汚染された土地に行き、被爆しながら自分を冷静に観察対象にしたりしています。研究者とはこういう人種なのか……と思った。すごい。 読んでいくと、意外な事実に驚かされました。たとえば…… 爆心地に近くても意外と初期生存率が高い(広島型だと爆心地から1kmで40%が