トルコで7月15日に起きたクーデターは未遂に終わったが、その後の人権状況は極めて危機的な状況にある。この事件で、少なくとも208人が死亡し、およそ8,000人が逮捕された。複数の政府関係者が、クーデターに関わった者の処罰に死刑の復活を提案している。また、アンカラとイスタンブールで拘束されている多数の人びとが、人権侵害を被っているという報告を受け、アムネスティは現在その事実を確認している。 クーデターを企てて武力で市民を恐怖に陥れ、国際法違反の殺害や人権侵害に関わった関係者は、法の裁きを受けるのは当然である。しかし、政府が、反体制派の弾圧を強化し、死刑を復活させるのは、筋違いだ。 アムネスティは、今後の捜査や取調べに際し法の支配を尊重して自制を示し、犯罪容疑者に公正な裁判を認め、確かな証拠がなければ釈放するよう、トルコ当局に求める。 当局によれば、今回のクーデター未遂事件で、208人が殺害さ